#3　元銀行支店長が教える軍用地投資

皆さんこんにちは、オロク商会の平良です

さて、令和5年度の軍用地料の振込が7月末より始まっていますね。

今年度の軍用地料の総額は1,049億円、全体平均で(前年比＋0.9%、＋9.5億円)上昇しています。返還先を除くと実質的に前年比＋1.1%アップであり、ここ数年の伸び率1.0%程度を維持しています。

既に地主の方には各地主会より「土地賃借料算定調書及び土地明細書」が郵送され、「決定賃借料年額」がお手元に届いているかと思います。

ちなみに軍用地料の支払方法は、従来は7月末に1年分、上昇率分が翌年3月に振り込まれていましたが、今年度から、年1回払い(差額払い分を含む)に変更となりました。

さて、同一施設内であっても賃貸料単価(およびその値上がり率)が異なるのをご存じでしょうか？

下記資料は「嘉手納町軍用地等地主会」が発行した「令和5年度土地賃借料単価について(お知らせ)」です。資料によると単価(円/㎡)は宅地が高いのですが、賃貸料アップ率は「宅地見込地」の方が「宅地」より高いということが読み取れます。

このように、ここ数年の宅地の賃貸料単価のアップ率は＋0.3～＋0.4%程度、一方、『宅地見込地』は＋1.0～2.0%程度となっています。

不動産鑑定評価上、当然ながら「宅地」の方が評価は高くなり、㎡単価は高くなります。一方で、戦後強制的に収用された基地内の土地は、地目種別に関わらず「基地」として使用収益されている訳ですから、地主からみれば、同じように評価して欲しいという意見が出てきます。

各地主会としても「地目種別による賃料格差の是正」として国との交渉材料となっており、結果として「宅地」より「宅地見込み地」の方がアップ率が高くなっているという要因となっています。

軍用地投資に際して、当該物件の地目種別やアップ率に注目して投資判断の目安にすることも重要なポイントとなります。

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