不動産査定 ハウマッチ 第270回

皆さんこんにちは！又吉 未乃です！

こんにちは。オロク商会の 具志 浩和 です。
さあ、みのちゃん、今週も不動産売却の疑問や不安に、わかりやすく答えていきましょう！

はい、よろしくお願いします！
先月は軍用地料についてお話しいただきましたね。
借地料が国から1年分まとめて支払われるという仕組み、興味深かったです。
今月は、「借地」そのものについて詳しく伺っていきたいと思います。
そもそも借地って、どういう土地のことを言うんでしょうか？

はい、借地の定義を簡単に言うと、「建物を建てる目的で土地を借りること」です。
ちょっと専門的な言い方になりますが、借地借家法という法律が適用されるものが借地と呼ばれています。
建物を登記すると、借りた側には「借地権」という権利が発生します。

なるほど、建物を建てる前提で借りるからこその権利なんですね。

そうなんです。そして、貸す側の地主さんから見ると、その土地は「貸地」となり、「底地権（そこちけん）」という形で所有権が残ることになります。
土地の資産価値を図で表すと、所有権 ＝ 借地権 ＋ 底地権という関係になります。
例えば、100の価値がある土地を貸して借地権が6割だとしたら、地主さんの手元に残る価値は4割になるということです。

えっ、そんなに資産価値が変わるんですか！？それは地主さんにとっては大きな話ですね。

おっしゃる通りです。つまり、建物を建てる目的で土地を貸すというのは、資産価値を一部手放すことにもつながるので、慎重な判断が求められるんですよ。

なるほど…。ちなみに、軍用地も“貸す”という意味では借地ですよね？それとは違うんですか？

はい、良いところに気づきましたね。
たしかに「貸している」という意味では似ているんですが、軍用地はまた別の仕組みになります。
軍に提供することが前提になっていますので、適用される法律も違いますし、資産価値の捉え方も異なります。全くの別物として考えてください。

なるほど〜。一口に「借地」といっても、いろんな種類や考え方があるんですね。

そうなんです。そして借地権は、借りる側にとって非常に強い権利です。
建物が存在する限り、借地関係は継続します。
逆に言えば、貸す側はその土地を自由に使えなくなりますし、売却にも制限がかかることになります。

うーん、貸す側の方にとってはちょっと慎重になりそうですね。

一方で、借りる側から見ると、土地を買うよりも安く抑えられるというメリットがあります。
借地料を支払うとはいえ、トータルで見ると住宅取得のコストを抑えることができるんです。

たしかに、土地代って高いですもんね…。少しでも抑えられるならありがたいです！

はい。ただし、借地は長期間にわたる契約になるので、途中で相続や売却の話が絡んでくることもあります。
そのあたりも含めて、来週以降、さらに詳しく掘り下げていきたいと思います。

今週は、借地の基礎についてしっかり学べました！
具志社長、ありがとうございました！

ありがとうございました。また来週！